シンバルのデザインをパクられたら
King Crimsonのドラマーから連絡が来た話⑤
2021年はコロナのせいで会えず、これはいつかこっちから会いに行くか~なんて思ってたところ、まさかの突然Pat Mastelloからメールが届いた2022年5月。
「去年キミに連絡したKing Crimsonのドラマーやで~7月にまた大阪にいくで~会えたら会おや~」
まさか再びあちらから連絡が来るなんて?!と狼狽する私。ソッコーでメールを返しますが、この時点では何で来日するのかとか詳細は一切不明。ソワソワと返事を待つも一向にメールは届かず
一ヶ月が経ち…
二ヶ月が経ち…
…これこのまま返事ないやつやん~何さ期待させてくれちゃってェ~と思ってたら返事が返ってくる。
「今成田向かってる~ワイらは日本で三公演あって、東京、大阪、あと1ヶ所どこや?」とのメールにビルボードのリンクが貼られておりました。
どうやらStick Menの東名阪ツアー。
大阪公演の日、7/14
連絡もろたの、7/5
そんな急に言われたかて…
スケジュール空いてる訳なぁ…
…ぁぉぁぁあぁ空いてるぅぅう!!!
「是非ともライブを観させて欲しいし、お話したいです!!」とソッコー返信。
「大丈夫やで~楽しみやわ~旅程わかったらまた連絡するわ~」とのお返事。
これほんっっっとーに会えるのだろうか???という疑問を抱いたまま、再び連絡を待つも…気づけば公演当日の昼、未だ連絡ナシ。
待ってても仕方ないので「今日行って大丈夫なんですかー?」とメールを入れると「いけるいける!招待するで~!」との事で…やっと会える事が確定。
(そろそろ怒られそうなんで関西弁変換終了)
半信半疑でソワソワしてたのが一気に緊張に変わります。
二人分のゲスト席を用意してくれたので、普段から色々お世話になってる(僕がお世話もしている)カメラマンのミヤタケヨシノブ氏を誘いビルボード大阪へ。
受付で名前を伝えるとゲスト席へ案内され、まもなくStick Menの公演が始まります…でもソワソワし過ぎて音が耳に全然入ってこない。
ハァ…困ったなァ…まさかキングクリムゾンのドラマーと話すことになっちゃうなんてェ…ウェルカムな感じで待っててくれてるみたいだからちゃんと話したいけど…もう考えるのに疲れちゃって全然動けなくてェ…(あーSwitchでゼルダやりてー)
そうこうしてる内に
ライブ終わります
スタッフさん来ます
ゲストの方こちらへどうぞ
演者控え室へ直行。
ビルボード大阪の控え室は何回かお邪魔させていただく事があったので(柏倉さんのライブにお邪魔させて頂くことが多くていつも感謝of感謝)ある程度慣れてはいるものの、この先にさっきライブで観てたPatが待ってる…と思うと、まあ震えます。プルプル。そんでまあこーゆー時って裏で片付けとかしてるのでヒョコって現れるんですよ目の前に突然うわぁあああ
「初めまして!!僕がemjです!!」
「はは!もちろん知ってるよ!」
Pat Mastellotさんとこうして対面。
早速emjmodのMultitoneを取り出し、見てもらいます。
「すごい!どうやって思いついたのコレ?JeremyもGavin(Gavin Harrison)もめちゃくちゃ面白がってたよ」…と有り難すぎるお言葉。
なんかねーすごいフワッと柔らかな人でした。
めちゃくちゃフランクに色々話してくれて、楽器の事や自分のスタジオのこと、近所にHammeraxってシンバル作ってるやつが住んでるよ~とか、クリムゾンのメンバーの中だと変な楽器使って面白いことするぐらいしかないんだよね~残り二人めっちゃドラムすごいしwみたいな感じの話をしてくれました。
あとはなんかめちゃくちゃいっぱい物をくれて(笑)このスティック面白いんだよビヨョーンって、これはシンバル用の弓で~あ、あとCDもこれあげるよ(ドサっと3枚)!シグネイチャースティックも良かったら使って!…みたいな感じで山盛りお土産を貰って…でも喋るのに必死でサインをもらい忘れ…あたふたする中、でもここでこれは言っとかないと…と思い立ち、Patに提案します。
「良かったらこのMultitone、アメリカに持って帰って使ってくれません?」
「もちろん!僕のスタジオであっちのミュージシャンにも広めておくよ!いつも日本に来る時はシンバル持ってこないんだけど、今回はたまたま持ってきてるからケースに一枚ぐらいなら入るはず。また今度アメリカに来ることがあればスタジオに遊びにおいで!」
…という訳でその場でシンバルを渡し、今日のお礼をひとしきり伝えた後、帰路につきました。
テクテク歩きながら…
「いや~ぁあ…………
ほんまに会えたァ………
シンバル………渡せ…た……あ…
やったぁー!!!!!!!」
…と梅田の歩道橋上でガッツポーズ。
初めてコンタクトを取れてから約7ヶ月後の事でした。
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